【エッセイ】人間からしか得られない栄養

この記事は mirko-san のアドベントカレンダー Advent Calendar 2022 の 12月 9日の記事です。

これはオタクセンテンスなんだけど「人間からしか得られない栄養」ってあると思うんですよ。

最近は AI がお絵かきオタク界隈を蹂躙していますけども、わたしは作品自体だけじゃなくて作品の周辺情報も含めて消費できるタイプのオタクなので、作家性みたいなものも好きだったりします。○○先生はドSを描くと筆が乗ってるなあとか。○○先生はゆめかわ系が上手いなあとか、あるじゃないですかそういうの。

AIさんわりと絵が上手くて、私もたまに自分の書いた絵を NovelAI に流して面白がったりしているんですけど、世の中のお絵かきオタクはそんなに NovelAI を恐れることは無いと思うんですよね。あなたの絵柄というものはあるし、あなたからしか得られない栄養素ってあると思います私は。

で「人間からしか得られない栄養」なんですけど、私これ芸能関係者についても思ってます。

私は基本的に映像系の作品はスタッフで見るか見ないか決めるところが割とあって、ミュージカルだと演者さんとか演出の人で見るか見ないか決めがちだし、アニメだと監督とか作画監督とか声優さんとかで見るか見ないか決めがち。

分かりやすい例をあげると 今石洋之 監督作品とか、すごく「ぽいなー!」って感じじゃないですか。これはいい意味で、なんとなくどんなノリの作品か想像できる部分があって、その部分が好きだともうたまらんわけで。「今石監督の新作?!見たい!」ってなるんですよ。

これは別に AI が進歩して今石監督モデルが出来てもなんか違くって。つまり、今石監督という人間が本当にいて、その人間が本当に頭を悩ませてなにかを作り上げたという事実をシンプルに賞賛する気持ちがあるわけです。そのスゲえ人間が生みだしたものを見たい。そういう感情なので、今石モデルが出来ても私は今石監督作品を見ると思う。

それでいうと、わたしは漫画家さんの原画展とか、アニメの原画展とかも行くタイプでして。

生原稿を見て「本当にインクで書いてるしホワイトとかやってる…」とか思ったり、アニメ原画見て「本当に鉛筆であのカット書いてある…」「消しゴムかけた跡がある…」って感動するのが好きです。その先に人間がいることを想定して感動するやつです。これは AI からじゃ得られない栄養なわけです。まあ最近デジタル化で漫画をデジタルで描いている人もいるし、アニメ原画もデジタル化されてきているから AI うんぬんの話なしに原画見れることは減っていくんだけどね。