日記 : 2021年1月の振り返り

日記です。

主な出来事

  • 日生劇場にミュージカル「イリュージョニスト」を観に行った
    • 音楽と衣装の気合がすごかった。一番初めが分かりやすいけど、舞台の後ろのほうにオーケストラがいて生オケです。公式の映像みて

youtu.be

  • 「群青にサイレン」読破した
    • 全12巻読んだ。以下、主な感想
      • 打ち切り感がすごい。途中で出てきた新入部員はほとんど活躍しない。作者は無念だっただろうなと思う
      • ずっと「嫉妬」の感情の物語だった。そこが一貫していて、ずっと好みの雰囲気で物語が進んで良かった。作品が提示する「嫉妬への対処」みたいなものは自分はくみ取れなかったけど、主人公が嫉妬に翻弄され、それを乗り越えていく(本当に "乗り越えた" か?というと微妙な気もするが、まあ乗り越えたと言えなくもないでしょう)さまを見るのは面白かった
      • とにかく絵がうまい。男性を描きたいなという気持ちになる漫画だった

最近の感情

最近、人の作った作品に触れるのがしんどいときがあって、困惑している。
いままで基本的に「他人が作った偉大なものにお金を払って触れることが生きがい」という態度で生きてきたので、生き甲斐が減ってしまい、インプットの大半がしんどくなってきていて、ちょっと参っている。

たとえば、何かアニメを見たとする。
いままでは作品の内容にしか目を向けておらず、「面白いなあ」だとか、「キャラクターは可愛いなあ」だとか思っていたわけだが、最近「このキャラクターを動かすために働いたアニメーターがいるわけだよな」とか「この可愛い声を出すために練習し、苦心した声優がいるわけだよな」とか考えてしまって、そのような「成果物で評価される世界で生きて、結果を出している人」と自分をなぜか比べてしまって、なんだかテンションが下がってしまうのである。
何かを作り、世に生み出すというのは本当に尊いことであると思う。凄い。頭が下がります。

イリュージョニストの話

上記のようなメンタルだからか、正直作品についての感想はあまり持てないでいる。

この舞台はもともと三浦春馬さんが主人公役で出演予定だったのだが、2020年7月18日に亡くなったことをふまえて、別の役を演じる予定だった海宝直人さんが主人公を演じることとなったという経緯がある公演。
(余談だが、もともとは皇太子役予定だったと聞いてびっくり。愛希れいかさん出演ということしか記憶してなかったので。
皇太子は結構暗めだけど癇癪を起す場面が多い役なので、これも海宝さんで観たかった。)

しかもイギリスでかなりの人気演出家らしいトム・サザーランドさんを演出に迎えた日英共同プロジェクトの世界初演ということで、相当のプレッシャーのある公演だったと思うし、曲も演者の歌唱も衣装も気合が入っていて「すごい」とは肌で感じた。
日生劇場の音響も素晴らしく、自分が行ったことあるミュージカル系の劇場(帝国劇場・東京宝塚劇場宝塚大劇場梅田芸術劇場)のどれよりも音の質や響きが良く感じた。いい劇場、生オケ、素晴らしいキャスト、どれも揃えてきたなという印象だ。

という感じで、頭では凄いものを見ているという感覚はあったのだけど、なんだか作品以外のこと(コロナで稽古ができずコンサートバージョンになったこと、予定公演の半分以上が中止となったこと、緊急事態宣言による開催公演も払い戻し対応すること、等)ばかり考えてしまって、集中出来なかった。とても悲しいことである。

逆に、この体験があって「生の舞台に感動するという体験の貴重さ」を感じた。
基本的に複製芸術でないもの(まあミュージカルは円盤があるわけだが、それはそれ)について感動できるというのは、感動できるコンディション含めての体験なのだなと感じたし、だからこそ運命的に思えるし貴重な思い出になるのだろうと思った。

Netflix に救われている

そんなこんなで疲れてしまっていて、ここ数日はNetflixの「きらめく帝国」を見て過ごしていた。

www.netflix.com

彼らは何千万円もするような宝石を顔色一つ変えずに購入し、子供の誕生日パーティーに一億円も使うような桁の違う金持ちなのだが、彼らにはこの番組以外の別の人生があるということがなんだかホッとするのだ。
別の人生、別のビジネスの成功のためにショーに出ているのだろうと受け止められるので、見ててもそんなにテンションが落ちずにいる。

ただの地上波を見るよりかは面白く、でも「映画」だとか「ドラマ」みたいな完成品ではない「リアリティーショー」についてはNetflixは強いなと思う。入っていてよかった。

ちょっと面白かったところが、何かの記事で「現代は大金持ちも貧乏人も同じようにiPhoneを使っていて、これは一昔前ではちょっと考えられなかったことである」みたいなことを読んだことがあったんだけど、その視点で「きらめく帝国」を見ると確かに何千万円も平気で使うような人たちも私たちと同じようにiPhoneを使って写真を撮り、Instagramに写真をアップしていて、なんだかそこがおかしかった。
たしかにすごい時代である。テクノロジーが一般にまで普及している素晴らしさを感じる。
彼らにはたぶん何百億円かそれ以上の資産があるのだろうけど、そこまでお金を持っていても、iPhoneより便利なスマホは無いし、それが私にも持てている時代って、なんだか、すごい。

おわりに

ちょっと気分が落ち気味だが、総合的にはある程度楽しく過ごせている。今年の抱負は「生活を楽しむ努力をする」なので、それは1月はある程度実践できたんじゃないかと思う。何かしんどくなった他の種類のインプットを試したり、インプットをやめてこうやって文章を書いてみる方向に切り替えたり、いろいろ努力をしてみて、なんとか総合すると楽しい方で過ごせている。
来月以降も楽しむ努力をしていきたい所存です。